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ダイエットの盲点

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患者さんに聞かれるNo.1はやはり「どうしたら痩せるのか」です。

自分は、立派なことを言える生活を実はできておりませんが・・あくまで医学的視点から。

基本的には A)消費カロリー>摂取カロリーにする、B)糖質制限(ロカボ)です。

糖質制限とは、甘い物やご飯やパン、麺類などを控える食事のことです。最近の流行りですが、やりすぎると痩せるどころかリバウンドや体調不良、筋肉が痩せ衰える原因となるので注意が必要です。

食事も制限している、糖質もそれほどとっていないのに、痩せないという方もおられます。

その原因は、栄養不足により脂肪を燃やせない体になっているのかもしれません。

  • タンパク質不足

肉類は体に不可欠な必須アミノ酸が豊富です。それを減らしてしまうと、筋肉が減って、基礎代謝が低下し、脂肪が燃えにくく太りやすい体になってしまいます。

また、必須アミノ酸が不足すると血管の弾力性が低下する、女性ホルモンのバランスが崩れる、髪が痛むなど美容と健康に影響します。非常に大切なのに、とても軽くみられており、多くの日本人がタンパク質不足です。

 

 
  • 鉄不足

ほぼ全身の細胞に存在するミトコンドリアの中で、糖質や脂肪酸、タンパク質などが代謝されて、エネルギーに変換されています。この過程に鉄は欠かせません。そして、一般にはあまり知られていないことですが、鉄不足はほとんどの女性と、メタボや生活習慣病の男性の多く見られます。

鉄不足が進行すると、立ちくらみ、動悸、息切れ、めまい、倦怠感、頭痛など各種の症状が出てきます。症状が強くなると医療機関を受診しますが、異常なしの診断になることが多いのです。

実は、病院で採血検査をした際の鉄の基準値が、日本はアメリカよりも甘く、「異常なし」と判断されてしまうからです。欧米では、最初から小麦粉に鉄が添加されていたりと、鉄が重要視されておりますが、鉄が軽視された日本で食物から十分な鉄を取るのは困難かもしれません。食べ物で鉄不足を解消できないとしたら、現実的にはサプリメントの力をかりるのもありだと思います。

 

  • ビタミンB、ビタミンCの不足

ビタミンB群とCは水溶性ビタミンのため、体内に蓄えることができません。

ビタミンCの働きと摂取目安量、多く含む食品を紹介

まずは、この不足しがちなビタミンB群とビタミンCを積極的にとることが、脂肪燃焼体質へ近づくための第一歩です。

ビタミンBを多く含む:豚、鶏肉、さば、アーモンド、アボガド、玄米など

ビタミンCを多く含む食品:ピーマン、ブロッコリー。キウイ、いちご、レモン、じゃがいも、キャベツ など

いづれも不足しがちな栄養素なので、適宜サプリも活用しましょう。

 

  • マグネシウム、亜鉛不足

マグネシウムと亜鉛も、脂肪を燃焼してエネルギーを生み出すうえで欠かせません。

マグネシウムは、豆腐を作る際に使われる「にがり」や、天然塩などに豊富に含まれています。また、マグネシウムは皮膚からも吸収することができるため、入浴の際にミネラルを多量に含む塩をお湯に溶かし入れることで補充ができます。

一方、亜鉛は貝類・肉類・豆類などに含まれてはいますが、いずれも微量なため、こちらは食事から十分な量をとることが難しく、サプリメントでとる必要があります。

 

  • カルニチン不足

カルニチンは、アミノ酸が3つつながった構造で、「肪酸燃焼を促進する」という重要な役割を担っています。赤身の肉、魚肉、鶏肉、牛乳などの動物性食物に豊富に含まれていています。ダイエット点滴としても有名ですね。

 

脂肪が燃える体を取り戻すために、まずは5つの「栄養不足」の改善に取り組んでみてください。

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