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肥満治療の医学的知見

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抗加齢医学会主催のオンライン講習会に参加しました。

それをふまえて 以下お伝えします。

 

日本人の肥満度は、特に男性において急激に増加している。それに伴い肥満関連の病気も増加し社会的に問題となっている。

肥満関連の病気・・・糖尿病、高脂血症、高尿酸血症、心筋梗塞や狭心症、脳梗塞、脂肪肝、月経異常、妊娠合併症、睡眠時無呼吸症候群、変形性関節症、腎臓病など

治療)

①正しい食事療法→「25kcal✖️目標体重」が基本。

減量困難なら超低エネルギー食600kcal/dayを検討する(ただし、これは入院管理で)。

エネルギー内訳は、糖質50-60%、蛋白質15-20%、脂質20-25%ベスト。

必須アミノ酸、蛋白、ビタミン、ミネラルは十分摂取する。

②フォーミュラ食を1日1食だけ食事と交換する。

フォーミュラ食とは、200kcal以下で、1食が厚生労働省の示している「日本人の食事摂取基準」の1日の成人の摂取量の1/3量を満たし、十分に必要な蛋白、ビタミンやミネラルなどを含むもの。 

③食べる順番は、野菜→魚・肉→ご飯 を厳守。

〜食事療法だけの医学的データ〜

入院加療で厳密に行うと2週間で3kg減量が得られる。

3ヶ月で、食事制限だけ3.1kgの減量、フォーミュラ食併用で4.5kg減量が得られる。

④さらに運動療法を併用する。

運動とは、歩行・ジョギング・水泳・腹筋・スクワットなど

運動は、1日30分以上(短時間の運動を数回に分けても良い)、毎日、あるいは週150分以上。

ただし、これらの運動は、間食すると帳消しになるので注意。

⑤肥満者は、座っている時間が長いことが明らかであり、座っている時間を減らすことが重要。

⑥薬物療法

 保険診療では、サノレックス、防風通聖散など検討。自費診療では、選択肢が広がる。

⑦外科的治療

外科治療の効果は劇的ではあるが、高度肥満症患者のすべてを救えるわけではない。また外科治療を行っても不適切な栄養管理を行えば、栄養障害を引き起こしかねない。

 肥満治療に注目すべき理由)

一人一人が健康で、長生きし充実した人生を歩むため、である。しかし、個人1人1人のためだけではなく、保険医療制度の破綻しつつある現在,みんなが元気に長生きし、生き生き働ける社会をつくることは、社会にとっても有益である。

まとめ)

肥満患者は過栄養のみならず栄養不足を併せ持つことが多い。蛋白質が減量時に不足しやすいことは周知されているが,ビタミンB、Dや亜鉛も治療前からほぼ全例で すでに不足している。これらの不足は糖代謝や動脈硬化だけではなく精神心理にも悪影響を及ぼすことが知られているため,フォーミュラ食やサプリからの補充、生活習慣を改善する必要がある。

 

 

 

 

 

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