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腰痛の原因② 椎間板性腰痛

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最近腰痛で受診される患者さんが多いように思います。

今回は椎間板性腰痛について

 

 

椎間板といえば、椎間板ヘルニア。皆さん、椎間板ヘルニアという名前はよく耳にすると思います。

椎間板とは、背骨(椎骨)の間にあって、クッションの役割を果たしているもので、内側にある髄核と、それを囲む線維輪から成ります。

椎間板は、腰を曲げたり伸ばしたり、捻ったりするときの衝撃を吸収してくれるわけですが、加齢とともに、髄核から水分が減ると、そのショック吸収能力が低下します。また、線維輪も年齢とともに弱くなります。

繰り返される衝撃で、弱った線維輪から髄核が突出したものを椎間板ヘルニアといいます。

ちなみに、その突出した椎間板が、背骨から出ていく神経を圧迫して、臀部、太ももからふくらはぎの外側後面にかけてするどい痛みを生じるのが、腰部神経根症、いわゆる坐骨神経痛です。

 

椎間板は背骨の前側にありますので、特に上体を起こす時、前屈みになる時、背中を丸くする動作で椎間板に潰れるような圧迫力がかかります。椎間板が原因の腰痛では、どちらかといえば前屈動作で痛みが生じやすいです。柔らかいソファの腰をかけたり、長時間の自動車の運転でも悪化します。またくしゃみやいきみ、咳で、体がぐっと縮こまるような力がかかった際も強い痛みを引き起こします。

 

レントゲン写真では背骨と背骨の間の隙間を見ます。隙間が狭まっていれば、椎間板が潰れているだろう⇨椎間板ヘルニア、とよく診断されます。おおよそ間違っていないと思いますが、それが痛みの原因とは限らないのが難しいところです。椎間板が潰れた分だけ背骨の間隔が狭まり骨同士がぶつかることでも痛みが出ることがあるからです。どちらにしても腰痛があることに変わりはないのですけれども。

 

腰痛の治療は、原因が何にせよほぼ同じで、安静、痛み止め、湿布で症状を和らげます。また、腰痛もちの人は、もともと猫背だったり、体が硬かったり、と、腰痛を起こしやすい要素がある場合が多いので、再発を予防するためにもリハビリテーションが重要です。これまでに何度か腰痛を自覚したことがあるかたは、一度ご相談いただければと思います。

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