健康診断と人間ドック）
みなさんは、毎年、健康診断を受けていますか？
「自分はまだ若いから」「自覚症状がないから大丈夫」「めんどうだから」と思っていても、ほとんどの病気は自覚症状がないまま進行しています。
健康診断も人間ドックも病気の早期発見や健康の維持増進を目的としたものです。
健康診断には法的義務があり、会社や学校に所属している場合は必須ですが、人間ドックには法的義務がありません。
労働者の健康診断については、労働安全衛生法において、事業者に法的義務が課されています。事業者は労働者に対して年1回の健康診断を実施する義務があり、また労働者は事業者の実施する健康診断を受けなければならない、としています。
39歳以下の個人事業主や専業主婦（主夫）の方の場合、一部自治体では健康診断を受診することができるようになっています。ただし、内容は必要最低限の基本的な検査がほとんどで、費用は無料か低額です。
40歳以上になると、ほとんどの自治体において特定健康診査が行われています。特定健診、メタボ健診などとも呼ばれ、メタボリックシンドロームのリスクがどれくらいあるのかを調べ、生活習慣病の早期発見や予防に役立てられています。
人間ドックは、法的な義務がない任意検査のため、費用が自己負担となってしまいます。
しかし、検査項目が多く、健康診断では見つけることができない病気、自覚症状のない病気の早期発見ができるところが最大のメリットです。また、プランによっては検査結果の説明や指導などを医師から受けることができるため、より健康状態について把握・理解することができます。
健康診断のメリット）
・自覚症状のない病気、特に生活習慣病を予防できる。
・緊急入院するような脳卒中や心筋梗塞など重篤な疾患の兆候が発見できる。
・疾患の予防・早期発見により、長期入院・治療を回避でき、本人、家族の負担を軽減する。
・みんなが健康になれば、保険料の値上げを防ぐことができる。
健康診断の心がまえ）
・ 毎年欠かさず受ける。数年に１回ではダメです。
・ 健診結果に必ず目をとおし、保存する。
・ 結果はきちんと受けとめ、改善目標を立てる。
・ 精査項目があれば、必ず医療機関を受診する。
・「異常なし」を過信せず、日ごろから体のチェックを行う。
健康診断やドックの大切さ）
健康診断は自覚症状が現れる前に生活習慣病等をチェックするいい機会なのです。自分では気づいていない病気を早期発見できれば、病気の進行を食い止め、治療によって治すことも可能です。毎年多くの死亡者を出している「がん」も、現在は早期発見、早期治療によって治るケースが増えています。
「忙しくてなかなか受診する時間がない・・・」というお声を度々耳にしますが、健診やドックの多くは半日から１日で終わります。
健診診断や人間ドックのための１日が病気の早期発見・早期治療を可能にし、将来、貴重な時間やお金を費やさないで済むことにも繋がるのです。
ぜひ健康診断を受けて自分の健康状態を気にかけてください。
体の健康状態は、数ヵ月単位で変わることもあります。
日々の生活習慣が、あなたの明日の健康をつくります。
「健康診断や人間ドックに費やす１日が、人生を変えることもある」ということを忘れないでください。